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院長ブログ

ダイナミック印象で作った下顎の部分入れ歯

ダイナミックイン印象という型の採り方で作った部分入れ歯です。

作り方としては
① 治療用の仮の部分入れ歯を作る
② この治療用の入れ歯裏側に粘膜調整材という徐々に固まる材料を盛り付けて、
  食べた時の口に合うように調整していく
③ 入れ歯を使ってもらいながら、痛くなく、外れなく、何でも食べられるようになるまで②の工程を
  繰り返す。
④ 痛くなく、外れなく、何でも食べられるようになった時点で、入れ歯自体を型にして、入れ歯を作
  るための石膏模型を作る。
⑤ ④で作った模型で新しい入れ歯を作る

この工程で作った入れ歯は、仮で使っていた入れ歯と、ほぼ同じ形、同じ入れ心地になるので、
完成した時には、ほとんど調整はいりません。(多少噛み合わせの調整は必要なこともあります)
その場で、すぐにお煎餅や、ナッツ等食べることもできます。

咬む面から見た入れ歯の形の変化
舌が上手く入れ歯のところに収まるように形態を整えます

粘膜面(入れ歯の裏側)の形と表面性状の変化
入れ歯の裏側を、物を食べた時の合う粘膜になるように、調整していきます

写真の出来上がった入れ歯は、金属の入れ歯ではないから、プラスチック製だから
保険の入れ歯と思う人もいると思いますが、
この入れ歯は健康保険の入れ歯ではありません。

多くの人は、金属を使った入れ歯が、健康保険外の入れ歯と思っています。
そして健康保険外だから、金属の入れ歯だから、良い入れ歯と思っています。
これは、健康保険で認められていない材料を使っているから、
健康保険外の入れ歯だからというだけで、
決して良い入れ歯というわけではありません。
だから食べられない、痛い、外れるなどの不備があっても
不思議はないのです。
ただの材質の違いなだけです。

良い入れ歯というのは、いかに口の中にピタッと合って、
何でも食べられ、痛くなく、外れない等の不備がない入れ歯のことを指します。

その様な入れ歯は、材質で決まるのではなく、作り方で決まります。
作る技術、知識、経験で決まります。
(出来ることなら、技工の工程も全てできる先生が良いです)

繰り返しますが、舌や頬や唇も含めた口の中にピタッと合った入れ歯が良い入れ歯です。
そしてそのような入れ歯は、当然ながら簡単に、短時間に、短期間には作れません。

髪の毛1本でも感じ取れる口の中に合うように作るので、
オーダーメイドの洋服を作るのと同じように、
むしろもっと繊細に、丁寧に、精密に作る必要があります。

入れ歯は、とても専門性の高い治療になります。
入れ歯でお困りの方は、専門医の先生に相談することをお勧めします。

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