カテゴリー:
歯の間の虫歯の治し方
歯と歯の間は、虫歯のできやすい部位のひとつです。
そして、この部分の虫歯は削り方ひとつで歯の寿命が大きく変わるため、
実はとても繊細な治療になります。
今回は、
右上5番と6番の間にできた小さな虫歯と、
歯の間の隙間(食べ物が詰まる原因)を、
ダイレクトボンディングで治療した症例をご紹介します。
矢印のところ

拡大

ラバーダムをしたところ

別角度

一口にダイレクトボンディングで治すといっても、
虫歯の削り取り方、
レジンの詰め方、
どの方向から虫歯にアプローチするか
等によって、治療の質も、治療後の予後も大きく変わります。
治療した歯を長持ちさせるためには、
健全な歯の部分を極力削らず、
虫歯だけピンポイントで取り除くということはとても大事です。
しかし、今回の様な歯の間にある虫歯の場合、
どの方向から虫歯を取り除くかで、
歯を削る量は変わるし、
削る部位によっては歯自体の強さ(剛性、たわみやすさ)が変わってきます。
そして、それが詰め物や、接着材の寿命に影響します。
具体的には、歯の咬む面の縁の部分の連続性を
できる限り残すことが大事になります。
今回の歯で言うと、歯の咬む面の縁にある少し盛り上がった部分、
写真ではオレンジの線の部分です(辺縁隆線といいます)。

この部分は、家でいう「柱」のような役割をしており、
歯の強さを保つために非常に重要です。
この辺縁隆線を極力削らずに、連続性を保たせることが、
歯の剛性を保ち、長持ちさせることにつながります。
(全部被せる場合は、考え方が少し変わります)
なるべく辺縁隆線の部分を残すような削り方をすると。。。
下の写真のような感じになります
噛む面から見たところ

横から見たところ

このように削ることで、
歯のたわみを最小限に抑えられます。
歯がたわみにくければ、
詰めたレジンも、レジンをつける接着剤も長持ちしやすくなります。
そして、レジンを詰めて、
更には歯同士の接触も回復させると、
こうして治ります
詰めたところ


治療後


このように自然な形で治ります。
見た目だけでなく、歯の間の接触も回復するため、
食べ物も詰まりにくくなります。
ダイレクトボンディングで治療すれば、
歯を削る量は少なくなることは、間違いありませんが、
どの方向から削るか、
どこを残すか、
どうレジンを詰めるか
といった根底にある考え方によって、
治療した歯の予後は大きく変わります。
同じダイレクトボンディングででも、
削り方、詰め方が違えば、
歯の寿命も変わります。。。。。