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左上一番奥の歯の最奥の歯茎の虫歯

左上7 遠心歯頚部のダイレクトボンディング症例

左上一番奥の歯の、さらに奥側の歯茎付近に虫歯ができてしまった患者さんのケースです。
この場所は、口を開けてパッと見ただけでは虫歯が見えないため、非常に見逃されやすい部位です。
鏡を使ってようやく、その存在を確認できます。

鏡でしか見えない場所ですので、
当然ながら治療も鏡越し(ミラーテクニック)で行う必要があります。
まずラバーダムを装着し、歯茎を少し下げて虫歯の全体像を明確にします。

実は、この工程が今回の治療で最も重要です。 この後の虫歯除去やレジン充填の際に、

  • 頬や舌を気にせず治療できる
  • 唾液や歯茎からの浸出液を完全に隔離できる
  • 虫歯がクリアに見える状態を維持できる
  • 接着阻因子となる湿気を防ぐことが出来る

これらが治療の精度と成功率に大きく影響するからです。

虫歯を確認しながら、慎重に削り取っていきます。
青い色の部分に、虫歯が残っています。

すべて取り切った状態です。

咬合面(噛む面)から見ても、削った範囲はほとんど分かりません。

ここから少しずつレジンを積層して詰めていきます。

充填が完了した状態です。

改めて咬合面から見ても、どこを治療したのか分からない仕上がりです。

ラバーダムを外した直後は、少し出血があります。

1週間後には、きれいに治癒しています。

今回の虫歯は大きくはありませんが、発生した場所が非常に厄介です。
鏡で虫歯を確認できなければ、もっと大きく進行してから、

  • しみる
  • 痛む
  • 大きな穴が開く
  • 歯が欠ける

といった症状でようやく気づくことが多い部位です。

また、鏡を使った精密な治療ができなければ、
虫歯が見えるように大きく削って差し歯にするという選択肢になりがちです。

このような難しい部位の虫歯でも、
マイクロスコープとミラーテクニックを併用することで、
必要最小限の範囲だけをピンポイントで治療することができます。

結果として、歯を長持ちさせることにつながります。
治療の“ちょっとした違い”が、歯の寿命に大きく影響します。

マイクロスコープとミラーテクニックを適切に使うことで、
歯を極力残す治療が可能になります。

日本歯科専門医機構 補綴歯科専門医
日本顕微鏡歯科学会 認定医
歯学博士

いき歯科医院
院長 壹岐俊之

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