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院長ブログ

🦷 入れ歯作りの基本の“き”

いれ歯を作るには、大まかに
口腔内の検査 → 型どり(印象)→ 咬み合わせ → 試適 → 完成
という複数の工程を正確に積み重ねる必要があります。

どの工程も重要ですが、
入れ歯そのものの形・大きさ・安定性を決定づける「印象(型どり)」は、
治療の成否を左右する最重要ステップです。
この印象が不正確であれば、どれだけ後の工程を丁寧に行っても、

  • 口に合わない
  • 動いてしまう
  • 痛くて使えない
  • 咬めない

といった問題が必ず生じます。

📌 なぜ最初の印象がそれほど重要なのか

入れ歯の種類によっては複数回印象を取りますが、
最も大事なのは「最初の印象(一次印象・概形印象)」です。
通常、既製トレーにアルジネート印象材を盛り上げて採得します。

一次印象が重要な理由は次の通りです。

① 入れ歯の形・大きさを決める“設計図”になる

正確な印象が取れることで、
口腔内を忠実に再現した模型ができます。
この模型が正確であれば、
入れ歯の大きさ・外形・床縁の位置を適切に決めることができます。

② 口腔内の重要な指標(ランドマーク)が把握できる

正確な印象には、
入れ歯作りに欠かせないランドマークが含まれます。
これらが把握できているかどうかで、
入れ歯の安定性・痛みの有無が大きく変わります。

③ オーダーメイドの個人トレーの原型になる

保険外の入れ歯では、
個人トレーを作製して精密印象へ進みます。
一次印象が不正確だと、個人トレーも不正確になり、
以降の工程すべてが狂います。

🦷 特に難しい「下顎の印象」

総入れ歯・部分入れ歯にかかわらず、下顎の印象は最も難しい部位です。
舌の付け根(舌下ヒダ・舌下腺周囲)や後方の床縁は、

  • 痛みが出やすい
  • 当たりやすい
  • 入れ歯が浮きやすい
  • 動きやすい

といったトラブルが起こりやすい場所です。

この部位の印象が不十分だと、
入れ歯の概形が誤り → 痛い・動く・咬めない
という典型的な問題につながります。

📌 印象は「入れ歯作りの土台」

もちろん、入れ歯作りには多くの工程があり、
不具合の原因が印象だけとは限りません。

しかし、
印象が不正確であれば、
その後の工程すべてに悪影響が及び、
成功率は大きく下がります。
それほど、最初の印象は重要です。

📸 必要なランドマークが含まれた印象(写真)

総義歯・部分義歯・残存歯の違いに関係なく、必要なランドマークは共通です。

すべて違う人、総入れ歯、歯の残り方の違う部分入れ歯の人ですが、
おおむね同じような形になります。
この印象は絶対に妥協してはいけません。
特に保険外の入れ歯では、
精度が治療結果を決定づけるため、妥協は一切許されません。

(※健康保険の入れ歯は制度上の制約があるため、
残念ながら、どうしても妥協が必要な場面があります)

🗣 入れ歯でお困りの方へ

入れ歯が痛くて噛めない、
外れてしまう、うまく話せないなど、
入れ歯でお困りの方はお気軽にご相談ください。

また、健康保険の入れ歯では制度上の制約により、
ここで述べた印象の工程も含めて、
そのほかの工程でも、
どうしても妥協が必要な場面があります。

そのため、

  • なかなか合わない
  • 何度調整しても痛い
  • うまく食べられない

といった入れ歯になってしまうことがあります。
(というか、保険の制度上、
どうしてもそうならざるを得ない部分があります)

費用はかかりますが、
妥協せず、正しい工程をすべて踏んで作る保険外の入れ歯は、
快適性・安定性・咬合の再現性が大きく向上します。

すべての工程が、うまくいくことで、
完成した入れ歯を口に入れたその時から、
お煎餅🍘やナッツ類でも、しっかり食べることができます。

(※「金属の入れ歯を作ること=保険外」という意味ではありません。
材質ではなく、技術と知識と工程と精度が結果を左右します。
必要に応じて金属を使うこともありますが、必須ではありません。)

いき歯科医院

壹岐俊之
歯学博士
日本歯科専門医機構 補綴専門医
日本歯科顕微鏡学会 認定医

執筆者情報

院長 壹岐 俊之
院長

壹岐 俊之IKI TOSHIYUKI

当院では、
「いつまでも健康でいてほしい」
「毎日おいしく食事を楽しんでほしい」
と願いながら、日々の診療に取り組んでいます。

「食べる」という機能は、食べているからこそ機能し続けるものです。
たとえ⻭を1本失っただけでも、実は「食べる」機能は低下していきます。

複数の⻭がなくなっても、きちんとした入れ⻭を作れば、入れ⻭でどんなものでもほぼ食べることはできます。しかし、所詮「義⻭・ぎば」であり、食べやすさ、感じる美味しさ等は、当然自分の⻭で食べることよりも劣ります。
また動物は、⻭がなくなると食べ物を食べることができません。さらには外敵からも身を守ることができません。つまり⻭がなくなる事=死を意味します

だからこそ、自分の⻭を大事にして、自分の⻭で美味しく食事をして、いつまでも元気でいてもらいたいと考えております。(入れ⻭が専門だからこそ、たくさん入れ⻭を作ってきたからこそ、特に自分の⻭で食べることの大事さを実感します)

「食べる」機能を決して侮らないでください。「食べる」ことをおろそかにしないでください。一度低下した機能を元に戻すのは、とても大変です。
虫⻭や⻭周病を事前に防ぎ、自分の⻭で食べ物をおいしく食べて、毎日健康でイキイキとした人生を送ってください。
お口に関するお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

  • 略歴

    1997
    日本大学⻭学部 卒業
    2001
    日本大学大学院博士課程 卒業(⻭科補綴)
    日本大学⻭学部助 手(局部床義⻭科)
    2001
    いき⻭科医院 開院
  • 所属学会・資格・役職

    • ⻭科医師
    • ⻭学博士
    • 日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医
    • 日本顕微鏡歯科学会 認定医
    • SCMD臨床顕微鏡⻭科研究会 所属
    • 日本大学歯学部兼任講師
    • 練馬区立豊玉第四保育園 園医
    • Nicot 練馬 園医
    • 練馬区役所練馬つつじ⻭科診療所 協力医
    • 東京都立心身障害者口腔保健センター 協力医